# アンデスの稜線に輝く、ニコラス・カテナ・サパータ2019の静かな炎

> ニコラス・カテナ・サパータ2019は、アルゼンチン・メンドーサの高地テロワールを映す旗艦キュヴェです。カベルネ・ソーヴィニヨンを軸にした精緻な構成と、熟成を見据えた骨格が魅力で、今飲んでも将来性を感じさせます。

## Metadata
- URL: https://budou-log.com/reviews/catena-zapata-nicolas-catena-zapata-2019
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- Published: 2026-06-18T04:01:01.983+00:00
- Updated: 2026-06-18T04:03:08.95184+00:00
- AI-generated: true
- Author: BUDOU-LOG編集部

## Wine
- Name: Catena Zapata - Nicolás Catena Zapata 2019
  - Producer (JA): カテナ・ザパータ
  - Label (JA): ニコラス・カテナ・サパータ
- Type: red
- Region: メンドーサ (https://budou-log.com/regions/mendoza)
- Producer page: https://budou-log.com/producers/catena-zapata
- Alcohol: 14%

## Tasting Note
- Score: 95/100
- Appearance: 深いルビーからガーネット寄りの色調で、縁はまだ若さを残す。濃密だが透明感もあり、凝縮した果実味と熟成のポテンシャルを感じさせる。
- Aroma (first): ブラックベリー、カシス、熟したプラムが前面に出て、杉、鉛筆の芯、スミレ、ほのかなスモークが重なる。アルゼンチンらしい冷涼感と密度が同居する香り。
- Aroma (development): 時間とともに、ミントやユーカリ、砕いた石、タバコ、カカオのニュアンスが開き、樽由来のバニラやスパイスが果実を支える。複雑さがじわりと増す。
- Taste (attack): 口当たりは滑らかで、濃い黒系果実が端正に広がる。
- Taste (mid): 中盤は緻密なタンニンとしっかりした酸が骨格を作り、カシス、ブルーベリー、ダークチョコレート、杉、土っぽさが層を成す。凝縮感がありつつも重すぎない。
- Taste (finish): 余韻は長く、果実、樽香、ミネラル感がきれいに続く。
- Serving temperature: 16-18度
- Decanting: 60分
- Levels (1-5):
  - Tannin: 4
  - Acidity: 4
  - Sweetness: 1
  - Body: 5

## Article

## アンデスの乾いた空に灯る、2019年の精密な赤い光

### Catena Zapataの歩みと、アルゼンチンを変えた名門

Catena Zapata（カテナ・サパータ）は、1902年にイタリア移民ニコラス・カテナがメンドーサで創業した、アルゼンチンを代表する名門生産者です。現在の評価を決定づけたのは、3代目ニコラス・カテナ・サパータ氏が、高地栽培の可能性をいち早く見抜き、アンデス山麓の涼しい畑へと軸足を移したことにあります。特に1980年代以降、標高の高い区画を丹念に調査し、アルゼンチンワインを「大量生産の産地」から「世界基準の銘醸地」へ押し上げた功績は大きいとされています。ロバート・パーカーをはじめとする国際的な評論でも高く評価され、現在ではマルベックの革新者であると同時に、カベルネ・ソーヴィニヨンでも卓越した実績を持つ造り手として知られます。

### Nicolás Catena Zapata 2019に込められた高地の設計図

この銘柄は、カテナ・サパータのフラッグシップとして位置づけられる赤ワインで、主にカベルネ・ソーヴィニヨンとマルベックを中心に、年によって少量のメルロやカベルネ・フランが加わることがあります。畑はメンドーサ州のアグレロ、ドゥルティエランゴ、ガティ（Gualtallaryに近い高地区画を含む年もある）など、標高の異なる区画から選ばれる傾向があり、石が多く痩せた土壌が、果実の凝縮と緊張感を同時に生みます。発酵は区画ごとに行われ、温度管理の下で丁寧に抽出されるのが基本です。熟成にはフレンチオークの新樽と使用樽が併用され、樽香を前面に出すよりも、果実・酸・タンニンの三要素を精密にまとめる方針が貫かれています。2019年は、近年の中でもバランスに優れ、濃さとエレガンスが両立した良年と見る向きが多いヴィンテージです。市場価格が約16,000円という点を踏まえても、同クラスの国際銘柄に比べて競争力は高いと言えます。

### グラスの中の物語、黒果実と石灰の緊張がほどける瞬間

外観は深みのある濃いルビーからガーネットへ移ろい、グラスの縁にはわずかに紫を残します。粘性は高めで、熟した果実の密度を予感させます。第一香ではカシス、ブラックチェリー、ブルーベリーの黒果実に、スミレ、杉、鉛筆の芯のような清涼感が重なります。時間とともに、タバコ葉、カカオ、黒胡椒、乾いた土、火打石を思わせるニュアンスが開き、アンデス高地らしい冷たいミネラル感が輪郭を整えます。アタックはしなやかで、果実の甘みが最初に広がりますが、中盤からはカベルネ由来の直線的な骨格と、マルベックの豊かな肉付きが現れます。タンニンはきめ細かく、力強いのに荒さは少なく、余韻には黒い果実、スパイス、上質なオーク、そして長く伸びる塩味を伴うミネラルが残ります。今開けても十分に楽しめますが、熟成によってさらに奥行きが増すタイプと評価されています。

### 食卓を彩る料理、濃密さと香ばしさを受け止める一皿

このワインには、力強さと繊細さの両方を備えた料理がよく合います。たとえば、仔羊のロースト・ローズマリーとニンニクの香り、和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み・根菜添え、炭火で焼いた牛フィレ肉のステーキ・胡椒ソース、鴨胸肉のロースト・赤ワインとベリーのソースなどが好相性です。さらに、ポルチーニのリゾットや、香ばしく焼いたラムチョップ、熟成コンテやペコリーノのような旨みの強いチーズも合わせやすいでしょう。ポイントは、料理側にしっかりした旨み、ロースト香、脂のコクを持たせることです。ワインのタンニンが肉の繊維や脂をほどよく洗い、黒果実の風味がソースの深みを受け止めます。

### メンドーサの高地、アグレロとガティが描く砂と石のテロワール

産地の核となるメンドーサは、アルゼンチン西部、アンデス山脈の麓に広がる巨大なワイン地帯です。このワインの個性を理解するうえで重要なのは、マイプーやルハン・デ・クージョのような伝統的エリアではなく、より高地で冷涼なテロワールにあります。特にルハン・デ・クージョのアグレロ、またはウコ・ヴァレーのガティヨリ、ドゥルティエランゴ、トゥプンガート周辺の区画は、昼夜の寒暖差が大きく、強い日差しの下でも酸を保ちやすい条件にあります。土壌は砂礫質、石灰質、沖積由来の痩せた地層が中心で、ブドウは水分を求めて深く根を伸ばし、凝縮感のある果実を実らせます。乾燥した気候は病害を抑え、灌漑管理の精度が品質を左右する土地でもあります。こうした厳しい環境が、ニコラス・カテナ・サパータ2019の緊張感と長い余韻を支えているのです。
