# 紫の霞にほどける、ロマネ・コンティのエシェゾー2019

> ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのエシェゾー2019は、ヴォーヌ・ロマネ村北東のグラン・クリュが持つ緻密さと、2019年らしい熟度が美しく結びついた一本です。繊細さと深みを併せ持つ味わいを、歴史・畑・料理との相性まで丁寧にひも解きます。

## Metadata
- URL: https://budou-log.com/reviews/domaine-de-la-romanee-conti-echezeaux-2019
- This file: https://budou-log.com/reviews/domaine-de-la-romanee-conti-echezeaux-2019/md
- Published: 2026-05-24T09:00:23.972+00:00
- Updated: 2026-05-26T09:41:18.419884+00:00
- AI-generated: true
- Author: BUDOU-LOG編集部

## Wine
- Name: Domaine de la Romanée-Conti - Échézeaux 2019
  - Producer (JA): ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ
  - Label (JA): エシェゾー
- Type: red
- Region: ヴォーヌ・ロマネ (https://budou-log.com/regions/vosne-romanee)
- Producer page: https://budou-log.com/producers/domaine-de-la-romanee-conti
- Price (JPY): 55250〜74750

## Tasting Note
- Score: 96/100
- Appearance: 淡いルビーからガーネット寄りの色調で、透明感と艶がある。若さ由来の輝きに加え、中心に深みが感じられる外観。
- Aroma (first): 赤い果実、野いちご、チェリーに、スミレやバラの花弁が重なる。ほのかなスパイス、紅茶、湿った土の気配もある。
- Aroma (development): 時間とともに、黒系果実やプラム、トリュフ、森の下草、オーク由来の上品なバニラとシナモンが立ち上がる。複雑で層が厚い。
- Taste (attack): しなやかで凝縮感のある入口。果実味は緻密で、酸が骨格を与える。
- Taste (mid): 中盤は滑らかな質感の中に、赤黒果実、ミネラル、花、スパイスが折り重なる。タンニンは細かく、若々しい緊張感が残る。
- Taste (finish): 余韻は長く、香りの華やかさと石灰質の冷涼感が続く。静かな力強さが残る。
- Serving temperature: 16-18度
- Decanting: 60分
- Levels (1-5):
  - Tannin: 4
  - Acidity: 4
  - Sweetness: 1
  - Body: 4

## Article

## 紫の霞がたゆたう、エシェゾー2019の静かな威厳

### Domaine de la Romanée-Contiの歩みと、ブルゴーニュ頂点の哲学

Domaine de la Romanée-Conti（DRC）は、1869年に現名称の基礎が整ったとされる、ヴォーヌ・ロマネ村を拠点とするブルゴーニュ随一の名門です。ロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、リシュブールなどのグラン・クリュを所有し、少量生産と徹底した品質管理で知られています。畑では有機・ビオディナミに近い思想を長く実践し、収量を抑え、土壌と樹齢の表現を重視する姿勢が一貫しています。派手な新樽香を誇示するのではなく、テロワールを静かに、しかし明瞭に映すことがDRCの哲学だと言われています。2019年は過熟に寄りすぎず、凝縮と酸のバランスが良い年と評価される傾向があり、この生産者の精密さと好相性でした。市場では約65,000円前後と見られ、同格のブルゴーニュの中でも特別な存在感を放ちます。

### Échézeauxの区画が描く、ピノ・ノワールの奥行き

エシェゾーはヴォーヌ・ロマネ村に属するグラン・クリュで、実際には複数のリュー・ディとClimatの集合体です。DRCが手がけるのはエシェゾー内でも東寄りの区画で、隣接するヴージョ寄りの力強さと、北側のより繊細な表情が交差すると言われています。使用品種はピノ・ノワール100％。果皮が薄く、繊細な酸と香りの層が魅力の品種ですが、この畑では粘土石灰質土壌が骨格を支え、やや豊かな果実味も引き出します。醸造は選果を厳格に行い、低温浸漬を挟みながら自然酵母で発酵させ、オーク樽で熟成する伝統的なスタイルが基本です。新樽比率は過度に高くせず、木香よりも果実と土壌の輪郭を優先する方針が取られます。エシェゾーは同じグラン・クリュでも畑ごとの差が出やすく、その中でDRCのボトルは立体感と品位が際立つと評されます。

### グラスの中の物語

2019年のエシェゾーは、グラスの縁にかけて深いルビーからややガーネットへ移ろう色調を見せ、濃密でありながら透明感も保つ外観です。粘性は中庸からやや高めで、ゆっくりとした脚が熟度を示唆します。第一香では、熟した赤いチェリー、ラズベリー、野いちごに、スミレや乾いた薔薇、ほのかなバラの葉が重なります。時間がたつと、シナモン、クローヴ、微かな紅茶葉、土、森の下草、上質な木材のニュアンスが開き、香りの密度が増していきます。口に含むとアタックはしなやかで、果実の甘やかさが先に立ちながらも、すぐに張りのある酸ときめ細かなタンニンが中盤を支えます。味わいの中心には赤系果実、石灰を思わせるミネラル感、かすかな鉄分が感じられ、余韻は長く、香木と熟した果実が静かに溶け合って終わります。2019年らしい充実感がありつつ、DRCらしい緊張感が最後まで崩れない一本です。

### 食卓を彩る料理

このワインには、香りの層とタンニンの精緻さを受け止める料理がよく合います。たとえば、仔羊のロースト・ローズマリー風味は、ハーブの清涼感と肉の旨みがピノ・ノワールの赤い果実に寄り添います。鴨胸肉のロースト・赤ワインソースは、皮目の香ばしさとソースの酸味が、エシェゾーの奥行きを引き立てます。さらに、牛フィレ肉のグリル・マデラソースや、トリュフ香るキノコのリゾット、きのことフォアグラのソテーのような、旨みと土っぽさを備えた皿とも好相性です。和食なら、鰻の蒲焼きよりも、鴨鍋やすき焼きの上質な赤身肉の方が、繊細な骨格を損なわず合わせやすいでしょう。調理法は強すぎる燻香や過剰な甘辛さを避け、肉の火入れを丁寧に仕上げるのが鍵です。

### ヴォーヌ・ロマネ村の北東に広がる、エシェゾーの地形と土壌

エシェゾーはコート・ド・ニュイの中心部、ヴォーヌ・ロマネ村の北東側に広がるAOCです。近隣にはグラン・エシェゾー、クロ・ド・ヴージョ、リシュブールといった名高い畑が連なり、ブルゴーニュらしい複雑な地形の上に成り立っています。斜面は比較的なだらかですが、区画ごとに表土の厚みや石灰質の比率が異なり、それがワインの性格差につながります。エシェゾーは一般に、同村の他のグラン・クリュよりもやや豊満で、果実の広がりを持つ一方、区画によっては繊細さも同居するとされます。DRCの区画は、そうした多面的な表情の中でも、特に凝縮感と精密さのバランスに優れたスタイルとして語られてきました。2019年の豊かな日照はこの畑の成熟感を後押ししながら、コート・ド・ニュイらしい冷涼な酸を保たせ、長期熟成に向く芯の強さを与えています。
