# 黒い果実が灯る夜、モレ・サン・ドニが語る静かな余韻

> ドメーヌ・デ・ランブレイのモレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ 2022は、コート・ド・ニュイらしい張りのある骨格に、黒系果実と花の香りが重なる一本です。名門の歩み、モレ・サン・ドニの地勢、料理との相性まで丁寧に解説します。

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- URL: https://budou-log.com/reviews/domaine-des-lambrays-morey-saint-denis-premier-cru-2022
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- Published: 2026-06-12T00:00:49.224+00:00
- Updated: 2026-06-12T00:03:03.981152+00:00
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- Author: BUDOU-LOG編集部

## Wine
- Name: Domaine des Lambrays - Morey-Saint-Denis Premier Cru 2022
  - Producer (JA): ドメーヌ・デ・ランブレ
  - Label (JA): モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ
- Type: red
- Region: コート・ド・ニュイ (https://budou-log.com/regions/cote-de-nuits)
- Producer page: https://budou-log.com/producers/domaine-des-lambrays
- Price (JPY): 15300〜20700

## Tasting Note
- Score: 92/100
- Appearance: 深いルビー色に紫のニュアンスが残り、若さを感じるつややかな外観。グラスの縁にかけて透明感があり、凝縮感と上質さがうかがえる。
- Aroma (first): 赤いチェリー、ラズベリー、野イチゴに、スミレやバラの華やかさ。杉や湿った土、軽いスパイスが重なり、ピノ・ノワールらしい繊細さが第一印象を作る。
- Aroma (development): 空気に触れると、黒系果実の深み、茶葉、クローブ、砕いた石のようなミネラル感が現れる。樽由来の香ばしさは控えめで、果実と区画由来の土っぽさが調和する。
- Taste (attack): なめらかでピュアな果実味が先に来て、端正な酸が輪郭を与える。
- Taste (mid): 中盤は赤い果実と少し黒系果実が広がり、きめ細かなタンニンが味わいを支える。豊かな密度がありつつも重すぎず、ミネラルとスパイスが奥行きを与える。
- Taste (finish): 余韻は長く、果実の透明感と土壌由来の風味が静かに続く。
- Serving temperature: 16-18度
- Decanting: 30分
- Levels (1-5):
  - Tannin: 3
  - Acidity: 4
  - Sweetness: 1
  - Body: 4

## Article

## 黒い果実が灯る夜、モレ・サン・ドニが語る静かな余韻

### Domaine des Lambraysの歩みと、モレ・サン・ドニで磨かれた名門の個性

Domaine des Lambrays（ドメーヌ・デ・ランブレイ）は、1981年に本格的な再出発を果たしたモレ・サン・ドニの象徴的生産者です。拠点はブルゴーニュ、コート・ド・ニュイのモレ・サン・ドニ村にあり、同村を代表するクロ・デ・ランブレイを中心に、極めて高い評価を築いてきました。現在はLVMHグループの傘下に入りながらも、単なる“有名ブランド”に収まらず、区画ごとの個性を丁寧に映し出す姿勢で知られています。

このドメーヌの魅力は、派手さよりも精緻さにあります。ブルゴーニュらしいテロワールの差を正面から受け止め、ワインを過度に作り込まないことが哲学の核にあります。クロ・デ・ランブレイがグラン・クリュとして名高い一方で、村のプルミエ・クリュでもその精度の高さははっきりと感じられます。2022年は総じて温暖で熟度に恵まれた年とされ、果実の厚みとしなやかな構造が両立しやすいヴィンテージです。この価格帯、およそ18,000円前後であることを踏まえると、村名格を超えた満足感が期待される一本といえるでしょう。

### Morey-Saint-Denis Premier Cruに宿る、ピノ・ノワールの緊張感と奥行き

このワインはモレ・サン・ドニのプルミエ・クリュで造られる赤で、品種はピノ・ノワールです。モレ・サン・ドニはジュヴレ・シャンベルタンの力強さとシャンボール・ミュジニーのしなやかさが交差する村と評され、畑によっては骨格のあるタンニンと、赤系果実から黒系果実へ移る複雑さが同居します。プルミエ・クリュは複数区画のブレンドであることが多く、区画ごとの成熟度や土壌の違いを巧みに繋ぎ合わせることで、村の輪郭をより立体的に映し出します。

醸造は、ブルゴーニュの名門らしく自然な発酵を活かしつつ、樽使いは品位を損なわない範囲に抑えられる傾向があります。一般には除梗の比率や新樽比率はヴィンテージに応じて調整されますが、Lambraysのスタイルは木香を前面に出すより、果実、酸、ミネラル、タンニンの一体感を優先する方向です。2022年のような熟度の高い年には、過度にリッチへ寄せず、モレ・サン・ドニらしい張りを残すことが鍵になります。

### グラスの中の物語――香りと味わいの輪郭が少しずつ開いていく

外観は、濃すぎないルビーからガーネット寄りの色調が想像されます。若い段階でも透明感があり、グラスを回すと粘性は中庸ながら、果実の密度が輪郭として現れやすいタイプです。第一香では、熟したチェリー、ラズベリー、カシスの気配に、スミレやバラの花弁、湿った土、ほのかなスパイスが重なります。時間がたつと、クローヴ、杉、森の下草、時に鉄分を思わせるニュアンスが開き、香りの立体感が増していきます。

アタックはしなやかで、2022年らしい豊かな果実が最初に口中を満たします。中盤では、酸が骨格を整え、タンニンはきめ細かくも確かな存在感を見せます。甘やかな果実味だけで終わらず、ミネラル感とほろ苦さが奥行きを与えるのがこの銘柄の持ち味です。余韻は中長めで、赤黒果実、紅茶、土、スパイスが静かに残ります。モレ・サン・ドニにしばしば見られる“力と繊細さの両立”が、2022年にはより親しみやすい表情で表れると評価される傾向があります。

### 食卓を彩る料理――繊細さと旨味を引き出す相性の良い一皿

このワインには、旨味と香ばしさを備えた料理がよく合います。まずは、仔羊のロースト・ローズマリー風味。脂の甘みと香草の清涼感が、ピノ・ノワールの赤い果実とスパイス感をきれいに受け止めます。次に、鴨胸肉のロースト・赤ワインソース。皮目の香ばしさと濃密なソースが、ワインの中盤の厚みと響き合います。さらに、牛ほほ肉の赤ワイン煮込み・マッシュポテト添えのような、じっくり火を入れた料理も好相性です。

より軽やかに楽しむなら、きのこリゾット、特にポルチーニ茸やマッシュルームを使った一皿もおすすめです。土のニュアンスがワインの森の香りを引き出します。加えて、ホタテのポワレ・焦がしバターといった海の要素も、塩味を控えめにすれば意外なほど調和します。いずれも、ワインの繊細な酸とタンニンを壊さない、旨味主体の料理が鍵になります。

### モレ・サン・ドニ村の斜面に広がる、石灰岩と粘土が織るコート・ド・ニュイの景色

産地のモレ・サン・ドニ村は、ジュヴレ・シャンベルタンとシャンボール・ミュジニーの間に位置し、コート・ド・ニュイの中でも個性が際立つ土地です。村内にはクロ・サン・ドニ、クロ・ド・ラ・ロッシュ、クロ・デ・ランブレイといった著名なクリュが並び、斜面の上部では石灰岩が前に出て、下部では粘土の厚みが増すため、同じ村でも表情が大きく変わります。こうした複雑さが、モレ・サン・ドニのワインに“骨格のある優美さ”を与えています。

気候は大陸性で、夏の熟度と夜間の冷涼さの差が酸を保ちやすいのが特徴です。2022年は暑さの影響を受けた年ではありますが、ブルゴーニュの優良区画では健全な果実を得やすく、しっかりした輪郭のあるワインが生まれたと語られています。Domaine des Lambraysのモレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ 2022は、その土地の緊張感を失わずに、現代的な親しみやすさも備えた一本として、今後の熟成でさらに深みを増していくはずです。
