# 南の冷気が磨く、フェルトン・ロード ブロック2 シャルドネ2022の静かな輝き

> フェルトン・ロードのBlock 2 Chardonnay 2022は、セントラル・オタゴの冷涼な気候と緻密な造りが生む、張りのある果実味と石灰質由来の輪郭が魅力の一本です。創業以来の哲学、畑の個性、樽使いまで含めて読み解きます。

## Metadata
- URL: https://budou-log.com/reviews/felton-road-block-2-chardonnay-2022
- This file: https://budou-log.com/reviews/felton-road-block-2-chardonnay-2022/md
- Published: 2026-06-14T04:00:59.189+00:00
- Updated: 2026-06-14T04:02:57.121339+00:00
- AI-generated: true
- Author: BUDOU-LOG編集部

## Wine
- Name: Felton Road - Block 2 Chardonnay 2022
  - Producer (JA): フェルトン・ロード
  - Label (JA): ブロック2・シャルドネ
- Type: white
- Region: セントラル・オタゴ (https://budou-log.com/regions/central-otago)
- Producer page: https://budou-log.com/producers/felton-road
- Price (JPY): 11900〜16100

## Tasting Note
- Score: 92/100
- Appearance: 淡いレモンイエロー。若々しい輝きがあり、粘性は中程度で、冷涼産地らしい透明感のある見た目です。
- Aroma (first): 白い花、レモンピール、青リンゴに、控えめな樽香と火打石のニュアンスが重なる上品な第一印象です。
- Aroma (development): 開くと洋梨、白桃、ヘーゼルナッツ、バターを思わせる香りが現れ、徐々にスモーキーさとミネラル感が深まります。
- Taste (attack): シャープな酸が先に立ち、果実の緊張感がすぐに口中へ広がります。
- Taste (mid): レモンや白桃の果実味に、樽由来のクリーミーさと塩味を帯びたミネラルが重なり、厚みのある中盤を形成します。
- Taste (finish): 余韻は長く、柑橘の皮とナッツ、ほのかなスモークが静かに残ります。
- Serving temperature: 10-12度
- Decanting: 不要
- Levels (1-5):
  - Tannin: 1
  - Acidity: 4
  - Sweetness: 1
  - Body: 4

## Article

## 斜光のブドウ畑に宿る、冷たい山風のシャルドネ

### フェルトン・ロードの歩みと、オタゴに根を張った先駆性

フェルトン・ロードは1991年、セントラル・オタゴのバノックバーン近郊で誕生しました。ニュージーランドでもっとも冷涼で、かつ大陸性の影響が強いこの地で、ピノ・ノワールとシャルドネの可能性を早くから追求してきた造り手です。創業者たちは、単なる「南の産地の新興ワイナリー」ではなく、畑ごとの差異を掘り下げ、土壌と微気候をワインに映し出す名門を目指しました。いまでは有機農法やバイオダイナミック農法を軸に据え、土地の声をできるだけ濁さずに表現する姿勢で広く知られています。とりわけ、熟成を前提にした緻密な白と赤の設計には定評があり、国内外の評論家からも一貫して高い評価を受けています。

### Block 2 Chardonnayに込められた畑の輪郭と樽の設計

Block 2 Chardonnayは、フェルトン・ロードの自社畑の中でも区画の個性を前面に出す一本です。セントラル・オタゴの乾いた空気、日照量の多さ、そして夜間の冷え込みが、果実の熟度と酸の張りを両立させます。ブロック2は、石灰質を含む土壌と排水性の高い地層が特徴で、シャルドネに引き締まったミネラル感と線の細い精度を与えるとされます。品種はもちろんシャルドネ単一。醸造では、区画由来の表情を尊重しつつ、果実の透明感を損ねないような発酵と熟成が志向されます。新樽を使いすぎず、樽香を骨格の一部として溶け込ませるバランス感覚が持ち味で、しばしば自然酵母発酵や澱との接触がワインに奥行きを与える要素として語られます。2022年は冷涼さと熟度の両立が際立った年とされ、価格はおよそ14,000円前後。単なるプレミアム白ではなく、区画の個性を読むための一本と言えるでしょう。

### グラスの中の物語、白い果実と石の余韻

グラスに注ぐと、色調は淡いレモンイエローから、光の角度によってはわずかに金色を帯びます。粘性は過度ではなく、むしろ静かに流れるような印象です。第一香では、白桃、青リンゴ、洋梨の瑞々しさに、レモンの皮や白い花のニュアンスが重なります。時間がたつと、ヘーゼルナッツ、トースト、火打石のような香りが徐々に開き、樽由来の要素が果実の周囲をやわらかく縁取ります。口に含むとアタックは端正で、冷涼な酸がまず輪郭を描きます。中盤では熟した柑橘と果肉感のある白果実が広がり、石灰質を思わせる直線的なミネラルが芯を支えます。余韻は長く、塩味を含んだ透明感と、控えめなバター、ナッツの印象が静かに残ります。2022年は派手さよりも精密さが際立つヴィンテージとして受け止められやすく、この銘柄の本質である「緊張感のある豊かさ」がよく表れた年だと言われています。

### 食卓を彩る料理、シャルドネの張りを受け止める一皿

このワインには、香ばしさと繊細さを併せ持つ料理がよく合います。たとえば、ホタテのポワレ・焦がしバターとレモンは、果実の甘みと酸の張りをきれいに引き立てます。鶏もも肉のロースト・タイムとセージ風味なら、樽由来のナッツ感とロースト香が自然につながります。さらに、舌平目のムニエル・ケッパーと白ワインソースは、ミネラル感と上品な塩味を活かす好相性です。ほかにも、カリフラワーのソテー・パルメザン仕上げ、仔羊のロースト・ローズマリー風味のように、火入れの香ばしさを持つ料理とも合わせやすく、食卓に少し緊張感のある美しさを添えてくれます。濃厚すぎるクリームソースより、酸と旨味のバランスがある皿のほうが、このワインの輪郭をきれいに見せます。

### バノックバーンとワカティプ盆地、冷涼な大陸性が育てる精度

セントラル・オタゴは、ニュージーランド南島の内陸に広がる産地で、特にバノックバーン、ギブストン、クロムウェル、ベンディゴといった小区画ごとの個性が強い地域として知られています。フェルトン・ロードは、その中でもバノックバーン周辺の自社畑を起点に、ワカティプ盆地から流れ込む冷気、強い日射、昼夜の寒暖差を生かしてきました。山に囲まれた乾燥した気候は病害を抑え、ぶどうにじっくりと熟度を与える一方で、夜の冷え込みが酸を保ちます。土壌は沖積由来の砂利や黄土、石灰質を含む層が複雑に重なり、シャルドネに張りとミネラル感をもたらすとされています。フランスのブルゴーニュほどの歴史的連続性はありませんが、近年は世界的な冷涼産地の中でも、ピノ・ノワールと並んでシャルドネの完成度が高い地域として認識が進んでいます。Block 2 Chardonnay 2022は、その地理的条件を最も端正なかたちで映し出す一本です。
