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白い花の霧に包まれる、ベッラヴィスタの繊細な祝祭

ベッラヴィスタのAlma Gran Cuvée 2020は、フランチャコルタを代表する華やかさと精緻さを併せ持つ一本です。複数区画のブドウを巧みに束ね、白い花、柑橘、熟成由来のブリオッシュ香が重なります。食卓では前菜から魚介、鶏肉料理まで幅広く寄り添います。

BUDOU-LOG編集部
白い花の霧に包まれる、ベッラヴィスタの繊細な祝祭

白い花が立ちのぼる丘の祝祭、ベッラヴィスタのアルマ・グラン・キュヴェ 2020

ベッラヴィスタという名門が描くフランチャコルタの理想

ベッラヴィスタは1977年、ロンバルディア州ブレーシア県エルブスコで創業しました。フランチャコルタの発展期に登場し、現在ではこの産地を語るうえで欠かせない名門のひとつです。社名の「美しい眺め」が示す通り、ガルダ湖方面へひらけた丘陵の景観を背景に、品質主義を貫いてきました。創業者ヴィットリオ・モレッティの理念は、単なる華やかさではなく、土地の気品をきれいに映すことにあります。公開されている評価でも、ベッラヴィスタは洗練された泡立ちと安定した完成度で高く支持され、特にアペリティフから食中まで幅広く使える万能性が魅力とされています。

Alma Gran Cuvée 2020に宿る畑の個性と精緻な仕立て

Alma Gran Cuvée 2020は、ベッラヴィスタの中核を担うブラン・ド・ブランではなく、シャルドネ主体にピノ・ネロ、少量のピノ・ビアンコを組み合わせるクラシックなフランチャコルタです。複数の村にまたがる自社畑と契約畑のブドウを選別し、石灰質を含むモレーン由来の土壌と、冷涼な丘陵気候がもたらす張りのある酸を骨格に据えています。醸造では区画ごとに分けて発酵し、ステンレスタンクと一部の小樽を使い分けることで、果実の純度と立体感を両立させる方針です。瓶内二次発酵後の澱熟成は長めにとられ、きめ細かな泡と香味の厚みが引き出されています。2020年は成熟感とフレッシュさのバランスがよく、今の魅力と数年の熟成ポテンシャルの両方が感じられる年といえます。市場では約11,000円前後で、特別な日の食卓にも置きやすい価格帯です。

グラスの中の物語、アタックから余韻までの美しい流れ

外観は、淡い麦わら色にほのかな黄金を帯び、泡は細かく連続性があります。粘性は過度ではなく、グラスの縁に静かな艶を残します。第一香では青リンゴ、レモンピール、白い花が素直に立ち、時間の経過とともに洋梨、アーモンド、ブリオッシュ、わずかなヘーゼルナッツが開いてきます。アタックは柔らかくも鮮明で、柑橘の酸がすっと輪郭を描きます。中盤では果実味にハーブのニュアンスと石灰由来のミネラル感が重なり、泡がテクスチャーを整えながら奥行きを生みます。余韻は清潔感があり、トースト香と塩味を思わせる印象が静かに続きます。派手さよりも、構造の美しさで魅せるタイプの一本です。

食卓を彩る料理、きめ細かな泡に寄り添う一皿

相性の良い料理は幅広いですが、とりわけ力を発揮するのは、ホタテのポワレ・焦がしバターソース、白身魚のカルパッチョ・レモンとオリーブオイル、鶏もも肉のロースト・タイム風味です。さらに、サフランを効かせたリゾット、帆立とカリフラワーのグラタン、生ハムとメロンのような前菜にも自然に溶け込みます。泡のきめ細かさが油脂を洗い流し、酸が旨味を押し上げるため、バターを使う料理でも重たくなりにくいのが利点です。きのこのフリットや、軽くスパイスを効かせたエビのソテーにも合わせやすく、前菜からメインまでテーブル全体をまとめ上げてくれます。

エルブスコから広がるフランチャコルタの丘と冷涼な風

産地の中心は、ロンバルディア州ブレーシア県のフランチャコルタ丘陵、とりわけエルブスコ、アドロ、コルテ・フランカ、カッサーゴ・ブリアンツァ、プロヴァーリオ・ダルゴを含む帯状のエリアです。氷河由来のモレーン土壌が広がり、石灰質と砂礫が排水性を高め、ブドウに緊張感を与えます。ガルダ湖やアルプス南麓からの風の影響で昼夜の寒暖差が生まれ、酸を保ちながら熟度を得やすいのが特徴です。フランチャコルタDOCGは、イタリアのメトード・クラシコの中でもとりわけ厳格な産地として知られ、シャンパーニュに比肩する精密さを追求してきました。ベッラヴィスタのこのキュヴェは、その土地の輪郭を、華やかさの中にきちんと刻み込んでいます。

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BUDOU-LOG編集部